熱中症予防の栄養

熱中症を予防する栄養素

まず一番大切なのは、水をしっかり飲むことです。一日の必要量=体重kgx30ml。体重50kgのかたですと、50x30ml=1500mlです。スポーツなどで汗をかくときは、プラスして先にしっかり300ml程度を飲んでおき、休憩のたびに200mlと多めに飲むようにすると疲れ方が変わります。今回は水以外の栄養素について解説していきますが、夏は意識して補給していただくと元気に過ごせます。

  • クエン酸
  • マグネシウム
  • カリウム
  • ビタミンC

①クエン酸

クエン酸

レモンやグレープフルーツなど、柑橘類のすっぱい成分に含まれているクエン酸は、疲労回復に良いとされている成分です。クエン酸サイクル(TCAサイクル)という体内のエネルギー生成過程において重要な役割を担っています。

1.疲労回復・・・クエン酸は乳酸の蓄積を抑制するため、運動後の疲労回復に役立ちます。

2.体内のpHバランス維持・・・クエン酸には乳酸の発生を抑制したり打ち消したりする働きがあり、血液をサラサラにしてくれます。クエン酸の摂取により血液が弱アルカリ性を保つことで血流が良くなり、老廃物の回収も捗ります。

3.ミネラルの吸収率アップ・・・クエン酸にはミネラルを包み込んで吸収しやすくする「キレート作用」という働きがあります。カルシウムや鉄などのミネラルの吸収をサポートします。

クエン酸の摂取方法

食事から

クエン酸は柑橘類に豊富に含まれています。ですが、食べ物に含まれるクエン酸量は、梅干し1個に1g、レモン1個に4gほどです。1日15gを摂取することが望ましいと言われているので、食事のみで継続的に摂取し続けるのは難しいと感じます。

 

サプリメントから

サプリメントであれば、充分な量を簡単に摂取できます。粉末だと飲むときにかなり酸っぱいので、錠剤タイプが摂取しやすいです。

過剰摂取の心配はないので、積極的に摂取していきましょう。

②マグネシウム

マグネシウム

マグネシウムは体内の300種以上という多くの酵素反応に必要なミネラルであり、筋肉の収縮や神経伝達、エネルギー代謝などに関与しています。熱中症対策として期待できる効果は以下の通りです。

1.筋肉の機能維持

マグネシウムは筋肉の収縮と弛緩を調節するため、痙攣の予防に役立ちます。

熱中症による筋肉のトラブルを軽減することが期待できます。

 

2.骨の弾性維持

骨はカルシウムだけでなく、マグネシウムやリンなどによって構成されています。

しなやかで強い骨を維持するためにはマグネシウムは不可欠だと言えます。

 

3.電解質バランスの維持

汗をかくことで失われるナトリウムやカリウムとともに、マグネシウムも重要な電解質の一つです。マグネシウム摂取は体内の電解質バランスを保ち、脱水症状を予防します。

マグネシウムの摂取方法

まごはやさしいかいなっとく

マグネシウムは多くの食品に含まれています。特に海産物には豊富です。まごはやさしいかい なっとく(まっちゃ、ごま、やさい、さかな、しいたけ、かい、なっとう、くだもの)のごろ合わせは聞いた事があると思います。

海水浴もおすすめです!お家でもエプソムソルトを使用すると、不足している場合は経皮吸収ができます。お風呂の大きさを計測して、濃度を確認して、1週間続けて入浴します。症状が落ち着いてきたら、週に2回くらいは入るようにします。

マグネシウムは、過剰になった時は、便として排出されますのであまり心配いりません。

③カリウム

カリウム

カリウムは、私たち人間が生きていくうえで必要不可欠なミネラルの一種です。成人であれば、体内に約200gものカリウムを貯蔵しています。熱中症をおこしやすい人は、腎機能が落ちているためにカリウム不足でナトリウムとの比率が悪くなる方が多いです。カリウムの働きは以下のとおり。

  • ・細胞の浸透圧を調整する

  • ・水分を保持する

  • ・神経刺激を伝達する

  • ・エネルギー代謝に関与する

  • ・pHを維持する

  • ・心臓や筋肉の機能を調節する

  • ・細胞内の酵素反応を調節する

  • ・ナトリウムを排泄して血圧を下げる

カリウムの摂取方法

カリウム

カリウムは様々な食品にふくまれているので、実は不足になることは少ないと言われていますが、腎機能の低下により不足することもあります。不足するとNa(ナトリウム)の排出ができなくなるので、浮腫み、ふらつきなどが起こりやすくなります。

カリウムの豊富な食べ物は、トマトジュース(無塩)バナナ、アボカド、ほうれん草、さつまいも、じゃがいも、納豆などです。

カリウムは過剰症の病気もありますので、カリウム/ナトリウム比の割合などの検査をしてカリウム不足の方のみが気を付けるとよいです。(検査をすると30%程度の方がこの傾向があります)

 

④ビタミンC

1.「体温調節」のために使われるノルアドレナリンの合成

室内と室外での気温の変化が激しくなる夏場は、自律神経による体温調節機能も酷使されます。神経の伝達に必要なノルアドレナリンという物質の合成にビタミンCが使われるので、夏場はビタミンCが大量に消費されることになります。

 

2.日焼け後の回復に必須のコラーゲンの合成

熱中症とセットでもある日焼けですが、タンパク質、鉄、ビタミンⅭからコラーゲンを合成し、お肌のダメージを回復させます。ビタミンCは体内で合成できない上、4時間で排出してしまうので毎食時に摂取するのが望ましいと言われています。サプリを利用するのも良いです。

栄養学は奥が深いですが、美味しくいただきます♪という気持ちで吸収力もあがります。

感謝して、こんな効果もあるんだ~と思うとさらにアップ♪

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